世代交代。
オリンピックで若いアスリートの活躍を見るにつけ、世代交代を痛感されられます。
若いときに「若さの素晴らしさ」を説かれてもいまいちピンとこなかったのですが、歳を重ねるにつれて、本当に素晴らしいことなんだと理解させられます。
個人的には(いろいろ大変だった記憶も明確に残っているので)「あの頃に戻りたい」とは決して思わないのですが、それでもその素晴らしさには何も変わりがありません。
そこには「知る」という体感が多く関わっているような気がします。
日々、いろんなことを経験して物事を「知って」いくのでしょうが、知ることによって何かを回避出来たり、知ることによって何かの足枷にもなったりもするんだと思います。
若者は経験を軽んじ、
年寄りは経験に重きを置きすぎる。
常々、自身にそう言い聞かせているものの、なかなかどうして「知っていること」と「知らないこと」の狭間で揺れ動いています。
若いときから、分からないことはよく分かっているひとに聞くようにしてきましたが、「情報革命」以後の世界では「情報」だけがふわふわと飛び回って、その「情報」は信じられるのだろうか?という新しいフィルターが1枚加わっただけなような気がしないでもありません。
そういった思いがあるからでしょうか、
「FAKE NEWS!」(もちろん大文字)
と叫んでいたドナルド・トランプ元大統領はまさにこの時代を体現しているひとだなーと思っておりました。
不動産投資に関しても、これでもかってくらいに情報が溢れかえっていますが、とても参考になるものから、全くもって参考にならないものまでたくさんあります。
以前、知り合いの不動産会社の社長が本を出版したというので読んでみたのですが、正直に言って「この程度の内容の、こんなデカイ文字で書かれた本が」1400円もするんだと大変驚いた記憶があります。(社長、ごめんなさい)
もちろん本を出版することによって自社の宣伝にもなったのでしょうが、この「世にいうブランディング」というものにも閉口させられるものがあります。
「情報」がふわふわと飛び回っている世界なので、「発信力」がそのまま武器になるのはもちろん理解出来るのですが、その武器もまた世に溢れかえっているので一体どれを手にすればいいんだろう?と、また新たなフィルターにかけなければいけなくなります。
結局、知れるチャンスは増えたものの、それを身につけられるチャンスは遠のいてない?と思ってしまうのは、きっと私が歳をとったからなのでしょう。
それでも「知らないことは知らない」とちゃんと言えるように歳は重ねていきたいものです。
無知の知。(知らないことを知ること)
と言ったかつての偉人はやっぱり偉大です。