もやもや。
業者と不動産投資家との関係は以下の等式に当てはまることが多いように思います。
業者≠不動産投資家
それぞれ年数を重ねてもこの等式に変化はなく、業者として5年働いたとしても不動産投資家の1年生には勝てませんし、不動産投資家を5年やったとしても業者の1年生に勝りません。
唯一例外があるとすれば、業者個人で不動産投資をしている場合かと思います。
たまに、
不動産投資家気取りの業者に会うこともあれば、業者気取りの不動産投資家にお会いすることもあります。
そんなときは、どちらにおいても何とも拭いきれないモヤモヤがついてまわります。
だからなのでしょうか、
不動産投資家からスタートして不動産業者になられた方は、説明を受けずともだいたい分かります。少なくとも養殖物と天然物の違いくらいはあります。
もちろん、業者と投資家のどちらが良くてどちらが悪いというのはありません。どちらにおいても経験しないと身につかないものがあるからそんな風に感じることがあるのだと思います。
身銭を切って不動産投資をやっているひとの「本当の」気持ちは一介の不動産業者にはわかりませんし、不動産投資を何年やったところで不動産業者の思いを「きちんと」掬い上げることは出来ません。
なにもそれは苦労や心配ばかりではなく、「楽しさ」においても同じことが言えるように思います。
ですので、生粋の不動産業者と生粋の不動産業者が同じことについて話していても、どうしても取り払えない分厚いアクリル板を間に挟むことになってしまいます。
だからと言って混ざり合う必要もなくて、お互いがお互いの気持ち本当に理解することは(きちんと経験しないと)出来ないという認識さえあればいいように思います。
それを、あたかも分かっているような素振りを見せるからモヤモヤしてしまうのです。
モヤモヤしてるのは私だけかもしれませんが…
癖のある不動産業界ですが、同業者に対してはいくぶん寛容なところがあり、利益のからまないその入口部分においては「業者のものなんですが」の一言で、だいたい第一ボタンくらいは外してくれます。(外したうえでの門前払いもあります)。
その寛容さは「モード」に入らなくても済むささやかな安堵から来るのでしょうが、それを利用しない手はありません。
ですので、私の場合は第一ボタンが外れた隙にどこまで行けるかを探っています。
それが切っ掛けとなって新しい縁が生まれることもあれば、思わぬヒントが得られることもあるからです。
いい切っ掛けが必ずいい縁になるとも限りませんし、十年来付き合っている業者のなかには第一印象が最悪だったひともたくさんいます。
初めからそれが分かれば苦労はないのでしょうが、少なくとも自らの手で可能性の芽を摘むような真似はしたくないと考えております。